うまいこといえない。

うまいこといえない人がつたないなりに誰かになにかを伝えるための場所。

船旅のすすめ

旅と競馬は相性がいい。
目的地と開催スケジュールがあらかじめ決まっているので予定が立てやすい。
予算と都合にあわせて好みの交通手段を選べるのがいい。
定番の新幹線から高速バス、LCCに夜間急行に寝台特急
試せるかぎり乗ってきた私が中でも一番好きな移動手段がある。
それがフェリー。
小倉へ行くときにしか利用できないレアな乗り物だ。
フェリーに乗る楽しみが含まれているから小倉競馬場が好きなのかもしれない。逆説的に。 

 

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大阪南港フェリーターミナルにて。
乗船前からすでに情緒たっぷり。 

 

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利用するのは名門大洋フェリー。行先は新門司港
(ちなみに阪九フェリーで神戸、泉大津からのアクセスも可能)

 

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今夜お世話になる寝床。
6000円少し(インターネット予約割引適応)で個室スペースが確約される。
掛け敷き布団枕にスリッパ、コンセントと照明、カーテン仕切り付き。
レディースルーム(予約時に空きがあれば同額で指定できる)だとさらにバスタオルがつき、部屋ごとに暗唱キーによる施錠が可能に。
バスタオルが備え付けてあるということは、大浴場があるということ。
大海原を眺めながら湯船につかってサッパリ汗を流すのも一興。
(新造船ならいつでも利用可のシャワールームにパウダールームもある)

 

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夜の明石海峡大橋をのぞむ。
この航路では3つの橋の下を潜る。
おおよその通過時刻がアナウンスされているので、見比べてみたり写真を撮ったりするのも楽しい。
もちろんデッキにも出られるし、わざわざ外へ出なくとも展望ラウンジで一杯やりながら…というのもいい。

この他にも船内にはバイキングレストラン、売店、自販機、コインロッカー、ゲームコーナー等、一晩を快適に過ごすための充分な設備が整っている。
移動時間としてはおそらく最長。
だけど、

気兼ねなくご飯を食べて風呂に入って足を伸ばして朝までぐっすり眠れる、そしてゆっくり身支度ができる!

ストレスほぼフリー!

体にも財布にも優しい!

というのが船旅の魅力。
船=船酔いのイメージが根強そうではあるものの、穏やかな瀬戸内海をゆく大型客船なのでそれほど揺れは感じない。個人的には。

なので関西、特に大阪近辺在住の、小倉遠征を検討している・するかもしれない競馬ファン同志には「こういう素敵な旅程もありますよ」とプレゼンをしてみたく筆をとった次第。
もちろん早く行くなら飛行機か新幹線最強なのだけれど、過程も楽しむのならあえて時間をかけて行くのもありかと。ある程度時間の都合がつくならば。

 

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 一晩経って、

 

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船上で迎える夜明け。 

 

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こちらは朝の顔(※復路より)。

翌朝に新門司港へ到着、速やかに下船すれば無料送迎バスで小倉駅まで乗せて行ってもらえる。
そこからただちにモノレールで小倉競馬場へ向かっても朝いちレースのパドックには間に合ってしまう。
帰りも小倉駅から無料送迎バスに乗って新門司港へ向かえばいい。
乗る便にもよるが2便なら最終レースまで遊んでも差し支えない。
あまりに至れり尽くせりすぎて、これは小倉で競馬するために存在する船なのではないか説が私の中ではアツい(多少の時間の調整は必要になってくるけれど)。

そういうわけで、小倉へ向かうときはできる限りフェリーに乗る。
ほんとうに、日本全国どこへでも船で行けたらいいのに。
(新潟や北海道へは航路がないこともないが、敦賀舞鶴まで出なければならないうえ時間と曜日の兼ね合いがうまくいかない。残念!)

 

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最後に乗り物おまけ。
小倉といえばモノレール。
ラッピング車両に遭遇できたのと、ICカード(私は関西人なのでICOCA)で改札パスできるようになっていたのがさりげない感動だった。
来年もぜひ乗りたい。乗ろう。