うまいこといえない。

うまいこといえない人がつたないなりに誰かになにかを伝えるための場所。

ただ好きという原点へ

夏競馬に突入して、ツイッターを休んで、それらに充てていた気力をまだまだがんばらなきゃならない仕事に、新しい体験や心身のリフレッシュに時間を充てている。
文字どおり放牧中です。夏は全休かもしれない。
でもやっぱり、一度は馬のいるところへ行きたい。
心から好きな場所へ行きたい。
好きなものたちのそばにいたい。
自然とそう思えるようになってきたのでいいリフレッシュになっているのは確か。
こんなに離れていてもいいのかなと、だんだんと自分の中から何もかもなくなりそうだとたまに不安になったりもするけれど、長い人生をふり返ったときにきっと必要な時間。
近すぎると忘れてしまうこと、見えなくなってしまうこと、思いつめてしまうこともある。

言葉は反響する。
いい感情もそうでない感情も、循環する。
こねまわしたり当てはめたりをくり返しているうちに、強い思い込みと執着になっていく。
私の好きなものを知ってほしい。
私が好きなものを想う気持ちを聞いてほしい。
私が体験したことから、誰かに伝えられる何かがあると思うから。
ずっとそういう気持ちでやってきた。
でも、誰かに何かを伝えるために、好きなものを好きなわけじゃない。
感情をシェアするために、好きだと言っているわけじゃない。
文章を書いたり写真を撮ったりするために、好きでいるわけじゃない。
決して本末転倒になっていたわけではないけれど、このところは苦しみの吐露が多くなっていた。
好きな気持ちから生まれる言葉や感情が悩みや迷いに満ちていることが苦しくて、申し訳がなかった。
いまの自分が伝えたり分かち合ったり表現をすることが誰かの重荷になっているのかもしれないと感じたとき、つぶやきからはいったん離れるべきだと決心がついた。
何もしなくてもただ見て想っているだけで幸せだった、原点に帰ってみたくなった。

そしていま、好きな馬に会いたい。
好きな馬と永遠の別れをした、まだそのことからは立ち直れていない。
聞いてほしい、分かってほしい、伝えられることがあるといつまでも自分だけがとらわれていたと気づいてはいたけれど、他にどうすることもできなかった。
でもそれは私自身が乗り越えなければならない。
そうしてようやく帰ってこられるのだと思う。