うまいこといえない。

うまいこといえない人がつたないなりに誰かになにかを伝えるための場所。

心に旅を!

使えるものは何でも使うのが信条です。
やれることは何でもやってみる!
というわけで大阪いらっしゃいキャンペーンで憧れの某ホテルにお泊まりしてきました。

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ホテル泊は趣味のひとつ。
外泊大好き。見知らぬ天井の下で眠れる喜び。
ビジネスホテルもリゾートホテルも旅館もレジャーホテルもカプセルホテルもみんな大好き。
あ、でもホステルは未体験です。宿にいちばん求めるのはプライベートな空間なので…
お酒とアテとアイスなんかを買い込んで、明るいうちから長風呂したりして、備えつけのルームウェアに身を包み、空調の効いた部屋で無駄にゴロゴロ過ごす至福。

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今回の旅の目的は、何もしないをしにいく、でした。
いろいろ疲れていたのでとにかく知らない場所でひとりになりたかった。
大阪市民がちょっと電車で大阪市内までぶらぶら出かけて、近場のホテルで寝て起きる。
そんなん意味あるんか?あるんです!
目の前の景色が変わればそれは旅です!

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近場とはいえせっかく出かけるので、フルメイクしてワンピースを着て電車に乗りました。
チョイスしたのが挙式できるようなホテルだったので(部屋自体はおひとりさまプランで格安)。
自粛生活のさなかクローゼットに眠ったままだったブラックワンピースに袖を通し、ひさしぶりにピアスをするのに手間取ったこと手間取ったこと。左耳の穴は油断したらふさがってくるのです。
人は目的があるから着飾る。
仕事のため、好きな誰かのため、行く場所会う人にふさわしい装いをする。
だからこそ自分自身のために着飾るのは何よりの贅沢に思えます。
好きな服を着て、好きな色で自分を彩っていく。
これという目的が特になくても、好きなもので身を包むというのは楽しい。
お洒落は心を豊かにする。心を非日常へといざなってくれる。
それもまた旅、冒険のひとつ。

人には、やむを得ず生きるために生きねばならないときがあります。
コロナ禍の今がまさにそう。
娯楽が禁じられたり行動を制限されたり、見えない恐怖から身を守る暮らしの中で、ささやかな喜びを求めることにさえ罪悪感を覚えてしまったり。
でも人間には生きがいが必要なのです。ホッとひと息つけるような楽しみの時間は絶対に必要。
なぜなら人は、生きるためだけに生きているわけじゃないから。
幸せは、余白の中にこそある。
一見すると無駄で非生産的なことこそが愛すべき文化。
生きるためだけに生きているとだんだんと息がつまってくるのがわかりました。
ずっと同じ場所に閉じ込められていると空気が澱むのです。
どんどん気力が失せていって、楽しかったことも楽しめなくなってきて、そんな弱りきった自分を責めたり失望したりしていました。
そうなってしまう前に、ぜひとも心にも換気を。

旅でしばし非日常に浸るのが好きですが、名残惜しくも家に無事帰ってきて、荷物を片付け身を清めていつもの日常へ戻っていく感覚も心地良いものです。
夢から醒めてちょっと寂しいけれど、さあまたぼちぼちがんばろうって気持ちになれます。
旅とは好きを追い求め、非日常を満喫するもの。
私はそれで“もっていた”。生きてきた。
私にとっては競馬場へ行くことが旅で冒険でした。
しかし今後も無観客レースはつづいていきます。
いちばん行きたいところへはまだまだ行けないのですが、なんとなく気の持ちようが分かってきたので前ほど暗くならずにやっていけそうです。
許される範囲で、しっかり用心して、自分の体や周りの状況と相談しながらでも。
遠くへ行けなくても、特別なことはできなくても、誰かと一緒じゃなくても。
心は自由に旅をする!