うまいこといえない。

うまいこといえないひとがつたないなりに何かを残し誰かに伝えたいブログ。

キラキラにあこがれて

今年こそは、思いきってクリスマスコフレ買ってみたい。
暮らしを飛び越えた先のキラキラを手にしてみたい。
でも高価だし、それよりまず服とか雑貨とか生活の足しになるものをつい優先してしまう。
あこがれているキラキラに見合う価値が果たして自分にあるのか?ないでしょ?と自問自答しているうちに、想いを遂げられず毎年終わってしまう。
キラキラを身にまとう自分を、どうしても受け入れられないのだ。

わたしは美しくない。
かわいくもない。
骨太でがっしりしてて太りやすい体質だし、色も白くない。
女性らしいかわいさや美しさを半ばあきらめて生きているうちに、かわいげもなくなってしまった。
わたしは自分の容姿がきらいだ。コンプレックスだらけ。
こんな自分を変えるべく、近年はイメージコンサルタントを採り入れてみた。パーソナルカラーと骨格タイプ診断だ。
ひとには髪や肌、瞳の色によってそれぞれ似合う四季の色グループがある。
生まれもった骨格によって3タイプに分類され、それぞれ似合う材質や形が違う。
ふたつの診断によって、自分の似合う装いがわかるというものだ。
くわしくは検索してみてほしい。理論的で奥深く、すごく面白いです。
結果、わたしはブルーベース冬、骨格タイプはストレートだった。
似合う色はモノトーン、青みのビビッドカラー、淡い淡いアイシーカラー。
ベーシックで女性らしいブラウンやベージュ、くすみカラーはタブー。10歳老けて見える。
似合う形はVネック、タイトスカート、センタープレスのストレートパンツ。かっちりした縦のライン。厚み光沢ハリのある上質な素材。スタンダードなもの。
トレンドのオーバーサイズやドロップショルダーのゆるっとした格好をすると、だらしなく着太りしてしまう。
薄いやわらかい素材も体の厚みに負けてボディラインを拾い、肉々しくなってしまう。
ああ、やっぱり、かわいくない。
似合うを追求したら、くそまじめに強い印象になるばっかりで、ちっともかわいくないのだ。

わたしはかわいくなりたかった。物心ついたときから。
フリルやレースをあしらったシフォンのやわらかなブラウスや、ひらひらとかろやかなマーメイドスカートをはきたかった。
ちょっとくすんだパステルカラーの、清楚でエレガントなメイクをしたかった。
極論、ウェーブサマーの華奢な女に生まれたかった。
でも好きな格好をしてもぜんぜん似合わない。似合うとはまったくの正反対だから。
いくらかわいいを身にまとっても、自分というものがぼやけてしまうのだ。
べつに診断の結果にとらわれる必要もないし、似合うものを着なければならない決まりもないけれど。
やっぱり、ウインターストレートの装いがいちばん馴染む。
これはこれでとても意味と価値のあること。
悩んで苦しんでようやく得た答えなのだから。

でもわたしは、かわいくもなければ、きれいでもかっこよくもない。そんな自分を赦せない。

でも、けど、だって、どうせ。
ずっとそれが口癖になっていた。
こんなひと、そりゃかわいくない。
なので、だめなところを省みるのは置いといて、よかった探しをしてみる。
診断を受けてみてよかったのは、自分の生まれもった性質をプロという他者に客観的に見てもらうことによって納得が得られた点。
似合うものを選べるようになって、義務感と疑心暗鬼に駆られながらのつらかったメイクや服選びの効率がよくなった。
ちょっとずつファッションで遊べるようになって、装う楽しさを感じられるようになった。
もっとも、あこがれていたものがどうあがいても似合わないというあきらめも同時に生まれてしまったのだけれど…。
でも。
それでもいいかな。
何歩も前へ進めたんだから。
少なくともいまは、「でも、けど、だって」の卑屈なループから抜け出そうとしている。充分じゃないか。
なにより、生きてて楽しい。

クリスマスコフレに手を伸ばす勇気は、実はまだない。現時点ではちょっと足りてない。
そのかわりに新しいコートを予約した。
フィンレイソンのキルティングコートだ。
これが届いたら、このコートに合う色のマフラーを探しにいこう。
パッと華やかな差し色、ロイヤルブルーがいいな。ついでにアイシャドウも見てみようかしら。
ああ、美しくなくても、かわいくなれなくても、きれいでもかっこよくなくても、こんなにも心躍る。
これでいいんだ。きっと。
こうやってちょっとずつ、キラキラを身にまとう自分を受け入れていきたい。