うまいこといえない。

うまいこといえない人がつたないなりに誰かになにかを伝えるための場所。

新年めでたいので、お酒の話をしよう

からあげは、白ごはんと食べたい。
焼肉も、肉がメインでライスを絶対に頼みたいからノンアルコールでいい。
飲み会では適当に飲むけど、ひとりならがっつりごはん。
とりあえず生じゃなくって、とりあえずお茶でごはん食べさせてほしい。ビール苦手だからとりあえず梅酒たのむけど。
飲むのが大前提、飲まないことが理解されにくいシーンはわりとある。
お酒、おいしいし楽しいしね。

お酒の楽しさはわかる。飲めるから。
酔いが適度にまわってくると何もかも愉快になってふわふわしてくるあの感じ。
何となくよそよそしかった同席者たちがアルコールを介して、高揚感の中でほんのいっとき打ち解けていくあの感じ。
あの感じが好きでもあり、嫌でもある。
酒はすごいのだ。
「飲んでるから~」の魔法で、何もかもすべてにふわふわヴェールをかぶせてしまう。
このふわふわ感を知ってる人はもう酔わずにはいられなくなるんだろう。
飲まない人には当然ながらこの魔法はかからない。
飲んでても魔法にかからない人もいるのかもしれないが(わたしもわりとそう)、飲む人はおおむね酔いたくて酔っている。
その感覚が、飲まない人にはわからないのだ。
わからない側の気持ちもよくわかる。わたしはどちらかといえば酔いたくないからだ。
コロナ禍であらゆる飲み会が自粛ムードとなって正直ホッとしてる人はわたしを含めて多いんじゃなかろうか。

…と言ってしまうと飲みニケーションうらみごとぶっつけ大会になってしまうのでよろしくない。
怒りたいわけじゃないのだ。
ただ、お酒とごはんの相容れなさを語りたいだけなのだ。
わたしは日本酒が好きだ。白ごはんが好きだ。
もうおわかりだろう。酒で米は食えない。
米好きが高じて酒と縁遠い食生活を送ってきたといっても過言ではない。
晩酌はしない。毎日米を食べるから。
あと、アテ(おつまみ)の定義もいまひとつわからなかったりする。
いかにもアテっぽいものを指してみても「これはおやつだ、これはおかずだ」と酒飲みの家人は言ったりする。
味が濃くて脂がのってるものとは限らないらしい。アテとは…。
アテで空腹が完全に満たされるわけではないから〆のラーメンとか食べるのだ。これは最近わかってきた。
シメパフェはちょっと興味ある。デザートは別腹だし。
ただ酒で飯が分段される、食事が二部構成になるのに何となく抵抗がある。一回のごちそうさまでスパッと終わりたい。

こんなにも好きなのに、酒で米は食えないのか?
日本酒に合う、お腹も満たされるアテはないのか?
晩酌と飯、一度で完結はできないのか?

寿司とおでんだ!!
答えは出た。昨年でいちばんの知の収穫と言っていい。
おでんはアテなのにお腹いっぱい食べられるし出汁割もうまい。
寿司は米だけど、いや米だから?日本酒と合う。魚と醤油がいいのだろうか?辛口が合う気がする。
べつに飲みたければ何と飲んでもいいし、食べたければ何でも酒と食べていいとは思うのだけど、“お腹いっぱい食べて飲める”という条件を満たせるメニューはなかなか見当たらない。
寿司とおでんは間違いない。少なくとも、わたしの中では。

「実際何が正しいのかな?」と“寿司 日本酒”で検索してみたらサジェストに“合わない”と出てきたり、難しい“こだわり”が蔓延していてめんどくさかったので、正解さがしと間違いさがしはやめた。
お酒にまつわる謎ルールって、飲み会あるあるだったり、アテの定義だったり、お酒の選び方や食べ合わせだったり、なんだか複雑で難解なのだ。
入りづらいのに、世の中が飲み前提で、ルールができあがっている。
それはそれでよさがあると思うので、抗わず従わず、わたしはわたしで好きに探求していく所存。
年末にちょっと話題になっていたシチューかけごはんと同じで、正解も間違いもないし、何がおいしいかは人それぞれ。

食は自由だ。
お酒も自由だ。

 

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