知りすぎなければ、必死になりすぎなければ、嫌なことは少ないなと思う。
「あ、見えすぎてきたな」と感じたらちょっと目線をそらす。
深く立ち入りたい気持ちをぐっとこらえて一歩、いや半歩下がる。
野球とのかかわりかたはこう。教訓が活かされている。
ライトなファンとして長く楽しんでいきたい。
競馬は好きになりすぎてしんどいところまでいってしまったから、いまはバランスをとって少し離れている。
ハマるってなんだろう。
知ること、関わること、必死になることは、自分を追いつめることだろうか。
ほどよくハマることってできるのだろうか。
たしかに楽しい時があったのに、執着を手放して距離をとってみると、もっと適切な愛し方ができたのかもと反省することばかりだ。
とはいえ後悔はない。幸せだった。
わたしは若さと情熱にまかせて好きなものの何もかもを愛そうとしたし、赦そうとしたし、肯定したかったし、すべてを受け入れようとしてしまった。
そして自分で自分を追いつめた。
執着が消えたあとには思い出と、愛していた事実だけが残った。
人間関係もそれと同じかもしれない。だから人とうまく関われなかったのかもしれない。
歳をとったこれからはもう以前のように何かを熱烈に愛することはないだろう。
逆にいえば、ほどよく関わっていけるともいえる。
オタクじゃなくっても、人生は楽しいと前にも書いたけど、めちゃくちゃにハマらなくても、楽しいことっていうのはどうか関わっても楽しい。人もたぶん似たようなものだ。
同じことなら、もう好きになりすぎて苦しみたくない。もう自分を追いつめたくない。
