うまいこといえない。

うまいこといえない人がつたないなりに誰かになにかを伝えるための場所。

引きこもり、戸を開ける

JRAのネット投票を解約した。
先週の夕方に手続きをしたまま忘れてて、今朝そういえばと思い出した。
ちゃんとログイン無効になっていた。
もう何ヶ月も馬券を買っていなかった。
競馬をやめるわけではないけどひとつの区切りとして。
現地へ行ったら紙かスマッピーで買う。それでいいかぁ、と思えたので。
ネット投票が必要になったらまた手続きすればいい。
くるかなぁ、そんなときが。
いまのいまではまったくわからない。

先月に仕事をやめまして。
ひと月近く休養に充てまして。
ようやっと就職活動というものをしてまして、まだ労働というものを再開していないから、どうしても外へ出て何かをする気持ちにはなれない。
こんなときだからこそいろんなことをしてリフレッシュすればよかったのだろうけど、何をするにも先立つものが要るし、何より後ろめたい。
何に?
家族に、友だちに、世界に、自分自身に。
じゃあなんにもしなくていいや。違う、なんにもできない。
買い物へ行く以外ほとんど家を出ない生活がつづいた。
引きこもっているあいだ、「もういいや」ってなっていた。
もういいや。
ただ生きるだけでも生きづらい。
やめたいなぁ。
死にたいのじゃない。やめたい。
生きるのを? 人間を? 人生を? 自分を?
とにかく諸々のことから降りたかった。
しかしまあそんなことは不可能なのだ。物理的にも精神的にも。
いろいろと身辺整理をした。
えせ終活をしてみて、それは違うなぁと思いなおした。
引きこもっていてもご飯はおいしいし、野球もドラマも漫画もおもしろいし、家族や友だちは優しい。
好きなものばっかりだ。どうしてやめられよう。降りられよう。

なんちゃって引きこもり。
とはいっても食べて着て寝て暮らしているわけで、ただ生きるだけでも先立つものは必要で。
だからぜったい働かなきゃならないわけで。
結婚をしなかったわたしには養い守るべき自分の家庭はないから、幸いにもいまのところは自分自身のことを第一に考えればいい。
一緒に暮らしているもともとの家族とこれからもうまくやっていく。
ずっと支えあっていくための力を蓄えながら。
たぶん最後には母とわたし二人になる。そのために。
大それたことは望んでいない。
ただ楽しく生きていきたい。
つましく暮らしながら、ときどきはおいしいものを食べたり、好きなものを嗜んだり、どこかへ出かけたりできる人生。
楽しいを維持するためにも、わたしは立ち直って、折り合いをつけて、外へ出て働かねば。
人間が苦手でも組織に向いてなくても、いまの自分の手札でいきなりすべてを変えることはできないのだから、できることをしながら力を蓄えて模索していく。
もしかしたらもっと楽な居場所や働き方が見つかるのかもしれない。
見つからなくても、歳を重ねることでうまくやっていけるようになるかもしれない。
だからがんばれ、ほどほどにがんばれ、自分。
戸を開けたら、あとは外へ出るだけだ。