うまいことはいえないが。

書きたいように書いていたい。自分を救いたい。誰かになにかを伝えたい。

いま、言葉の力が暴発している

平成が終わり、令和の時代になってからというもの、信じられないようなことがあまりにも起こりすぎる。
昔はよかったなんて言うつもりはないけれど、以前はもう少し秩序があったというか、超えてはいけないラインはぎりぎりのところで保たれていたように感じる。
クローズドで過酷な世界だから表には出てこない揉め事も不祥事もおそらくそれなりにあったのだろうけど、少なくともファン関係者巻き込んで爆発的に炎上、なんてことはめったになかった。
いまやSNSが世界中を飲み込んで、まるで内と外の区別がなくなったように感じられる無秩序な世の中になった。
垣根を越えてしまった人によってもともとの杜撰さが明るみに出たりして、それが新たな揉め事や二次被害を誘発することもざらになった。
失敗もあやまちも許されず、いわゆる私刑が横行する、批判的で不寛容な社会になってしまった。
誰でも誰か何かに物申せる。責任も負わずに、簡単に強い言葉を投げつける。
言葉だけの世界での言葉はあまりにも強すぎる力を持つ。
いま、言葉の力が暴発している。
暴力が何を誰をどう傷つけるかなんて考えなくてもわかるのに。
一度強い力を味わってしまった人は、うかつに言葉を使いすぎるようになってしまうのだろう。
強すぎる言葉を使う人を信用できない。ここ数年のあいだで信用できない人がどんどん増えていった。ネットの海は赦せない言葉であふれかえっていった。
これ以上失望も幻滅もしたくなくて、趣味もSNSもやめた。
以前のように真摯に向きあったままだったらわたしまで心を病んでいたにちがいない。
わたしの愛した世界が見る影もなく、現在進行形で、ぐちゃぐちゃになっていく。
つらい。悲しい。やるせない。
逃げた人間が言えることではないけれど。

 

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