うまいこといえない。

うまいこといえないひとがつたないなりに何かを残し誰かに伝えたいブログ。

大河と戦争

鎌倉殿の13人、録画して2回は観る。
いま平泉回を見返したところ。
誰も信じられなくなって、自分の敵がいなくなるまで滅ぼして、愛する身内まで手にかけてもまだ終わらない。
一度はじめた戦はすべてを壊してしまう。
壊れたものは元には戻らない。
怒りも憎しみも悲しみも、そこにいた人たちが死んでも消えない。呪いのように受け継がれていく。
今も昔もおんなじ。やっぱり戦争はだめだ。はじめちゃいけない。

なんて、今年の大河みてて戦争のことを想うなんて思いもしなかった。
もうとっくの昔に終わってる、物語のように語り継がれる合戦も、戦争であることに変わりはないのだからべつにおかしくはないか。

平家を滅ぼしたあと九郎と語らうのあんなに楽しみにしてたのにね、頼朝。
あくどいか、あくどいよのう。そうだねあくどいね。思わずそう返してしまった。悲しい。わかっているのだ、自分でも。
呪いのすべてを一身に受けて戦を終わらせようとしている。
覚悟なのだろうか? 誰も信じられないからではないのか?
誰も信じられないのは戦をはじめたからではないのか?
でもこの人も父を討たれた戦の被害者なのだ。他の誰かがはじめた戦の。

そんなことを近頃は考えてしまって、どうにもこうにも。感情で考えてしまって、どうにもこうにも。
大泉洋さんの演技が圧巻だった。もう頼朝にしか見えない。
頼朝を演じるのはしんどそうだなぁ。かなり精神を削られそう。
でもこれが大河でこそ見たい演技なんだ。

落ち込んでても、ジェリコはうまい

週末、当て逃げに遭った。
んん? 自分も相手も自転車だから、そうとは言わないのか?
でも向こうはこっちが衝撃を受けて止まったのに気がついたけど「走り出したものはもう止まらないぜ!」って感じで走り去っていったから、やっぱりそうでしょ。
こういうときって一瞬なにが起こったかわからんもんね。
「えっ? えっ!?」ってなってるうちに相手はもういなくなってるし、手が痛いなと思ったら血が出てるし。
血を拭いたら、手を打ってるから痛いし。
手だけじゃなくていろいろ打ってるし。
状況が把握できてきたら、全身めちゃくちゃ痛くなってくるし。
ハンドルか何かに思いっきりぶつけられて、手の甲の皮膚が(以下略)。うわあ、傷が長引いてめんどくさいやつ。
こういうときは形成外科か。でも病院は閉まってる時間。
警察へいくべきか。いや、もういいよ、めんどくさい。
幸い体も自転車も壊れずに済んだのでそのまま帰宅する。
やっぱり打ち身と傷口が痛いので、応急処置で絆創膏を貼ってからドラッグストアへ。
ただの絆創膏じゃ焼け石に水キズパワーパッドを買って貼る。貼るのも剥がすのも痛い。
その夜はあんまり眠れなかった。次の日が休みでよかった。
痛いのはもちろん、ぶつかられたのも逃げられたのも、ことのほかショックだったのだ。
べつに泣きもしないけど落ち込む。腹が立つというより無性に悲しくなって、「自転車こわい… こんなんクロスバイク乗ったら死ぬわ…」「クロスやめて変速機つきママチャリで妥協するわ…」とか思いながら、なんとか寝た。
安全に乗れば死なないから落ち着け。

そんなこんなで何もする気が起きず、落ち込みながら寝て起きて食らうだけの週末になった。
怪我してるとメンタルもおかしくなる。何してても痛いっていうのは、思った以上にやばいのだ。
それでも気晴らしをしたいと思いたってコメダへ行った。
コメダはいい。
何をするともなしに、時間が経つのを楽しめる。

ルビーチョコレートのジェリコおいしいね。落ち込んでても、甘いものはおいしい。
糖分を補給したおかげで頭が冴えて気力も戻ってきたので、ゆっくりジェリコを飲みながら読書感想文兼妄想を書いたりなどして小一時間くらい過ごした。
怪我して三日目、まだ痛みはあるものの風呂にも入れるし家事もできるし、ほんと骨折とかしてなくてよかったねえ。あとキズパワーパッドすごい。
思い返せば向こうはもちろんこっちもスピードが出ていたのかもしれないし、それとも普通の人より早く漕いでるのかもしれないし、そうでなくても夕方から夜にかけて人通りも多くなるから、もうちょっとのんびり走るとか人通りの少ないルートに変えるとかしよう…などと反省しながら、来週のことを考えている。
もしかしたらまた遠出をするかもしれない。予定は未定。

まだ、はつ恋の沼にハマっておりまして

ツルゲーネフのはつ恋があったので、Kindleで読んだ本。

mobile.twitter.com


はつ恋のページはほんちょっとだけなんだけど、これもコミカライズといえばコミカライズ。
夜な夜な小説を読む一般男性が妄想で劇中の女たちと戯れるという、あたらしい切り口のプレゼン漫画。
うん、純文学ってえろいよね。
はつ恋はぜんぜんえろくないんだけど。そこがいいんだけど。
これもぜんぶウラジーミルが純粋だったおかげ。16にもなって何てウブなんだ、ウラジーミル。

ジナイーダは高飛車な最凶お姉さまとして描かれてて、キレイだけどキツイ。キツイけどキレイ。
男たちを花束でシバきまわしてるカットよりも、涙をにじませた憂いの表情がいい。ぐっときた。
主人公とともにプラトークにくるまれてるときのドレス姿も美しいのだ。
腕や手のラインがしなやかで、作者さんは女性を描くのが好きなんだろうなぁとわかる。(ほかの話はかなり性に直結した描写が多い)
この調子でもうちょっと長く読みたかったなぁ。オムニバスとはいえあまりに短くって。
というわけでどなたか全編コミカライズしませんか…
エロや萌えや属性づけなしで、淡々としたタッチで、はつ恋を漫画で読みたい。
絵本もよかったけど、絵本って抽象的で。それがいいんだけど。
はつ恋を要約するのは、はっきりいって無理だ。
事実だけを書き起こしたら数行で終わって味気ない。
ウラジーミルが心の中で悶々としてるところが本体だから、そこをはしょったらどうしようもなくなるのだ。
その点、本書はあくまで読んだ人の感想と妄想でオチがつく。うまい。

ツルゲーネフのはつ恋は沼。
はじめて読んで以来ずっとこの話の奥深さにハマっている。
主人公目線でしか書かれてないから想像の余地がありすぎる。
最近考えてたことといえば、ドクター・ルーシンがジナイーダに幻滅したのは彼女が不倫の恋で女になったからってだけでなく、自らも一度どこかで彼女と関係を持ったからっていうのもありうるなぁとか。
ウラジーミルの父ピョートルとの道ならぬ恋があまりにつらいジナイーダ、相手はべつに誰でもよかったのだと思おうとして取り巻きのひとりのお医者さんを誘った。
ピンで手を刺したお詫びをしてさしあげてよ、とか言って。
けど誰でもよくなかったことがわかってしまった。
お医者さん、女のそういうのめちゃくちゃ嫌いそうだ、なんとなく。未遂だとしてももうあかんってなりそう。

ウラジーミルの父ピョートルが死の間際にジナイーダからの手紙を読んで号泣したのって結婚報告を受けたからなのでは、とか。
自分が捨てたのに自分が捨てられたことにショックを受けるピョートル。
女々しくて女々しくて女々しくてつらいよ。
なるほどあれはショック死だったのか。女の毒を恐れよ…
ジナイーダが妊娠、堕胎してたって説よりしっくりくる。つじつまは合う。前に挙げといてなんだけど。
女の恋愛は上書き保存だからな。鞭の傷とともに癒えたんだ。
じゃあピョートルの死後、妻が送ったまとまったお金なんやねんってなるけど。手切れ金兼祝い金か。

あとザセーキナ公爵夫人ことジナイーダの母のこと。
がさつなおばさんとして書かれてたけど、娘のジナイーダのことは公爵令嬢として大事に育ててた。
ちゃんとフランス語を話せるように教育を受けさせて、綺麗なドレスも着せて。
夫亡き後も娘の養育に人生を捧げてきた。自分のことは二の次。金に汚かったのはすべてそのため。
だから最期はああいう書きかたになった。
あれ、注意深く読んでなきゃジナイーダの母ってわからないぞ。
大事に育てた娘が隣家の妻子ある男にもてあそばれて捨てられて、そのせいで結婚に苦労して、やっと結婚して子どもを授かったと思ったら、お産がもとであっけなく先立ってしまった。
そりゃあ衰弱もするし神にも祈る。
ウラジーミルが看取ってくれてよかった。
わたしも彼女のためにあらためて祈りたくなったのだった。

はぁ、はつ恋おもしろい。
ジナイーダ、おもしれー女…。
いいかげんほかのツルゲーネフも読みなさい自分。
父と子は読まねばと思ってるのだけど。
ツルゲーネフ以外では、プーシキンの大尉の娘が気になっている。そのうち読む。

 

 

satoe1981.hatenablog.com

satoe1981.hatenablog.com

satoe1981.hatenablog.com

satoe1981.hatenablog.com