うまいこといえない。

うまいこといえない人がつたないなりに誰かになにかを伝えるための場所。

続・指定席悲喜こもごも

神も仏もない。
ヤイコだってマイスイートダーリンで歌っていたじゃないか。
 神様はいない
 想いが届きますようにって
 祈ったもん 祈ったもん
ということは、祈ったものの想いは届かなかったのだ。

京都競馬場の指定席、落選しました。
そりゃそうだ。何せ改修直前のラスト淀。きっととんでもない競争率だったんだろう。
サウンドキアラの秋初戦となるスワンステークスを、何としてでも現地で観たかった。
彼女の勇姿をしかと目に刻んで、いっぱい写真におさめたかった。
会いたい人もいた。
自分の力ではどうしようもないことで、大人げなくも泣きそうになってしまった。

正直なはなし、おごりというかうぬぼれみたいな気持ちはあった。
なんだかんだでわたしは選ばれる、幸運を手にする、その権利を掴ませてもらえる、という根拠なき自信が。
今まで相当運に恵まれていたということだ。
でも冒頭で触れたように、想いが強いからといって願いが叶うわけではない。
運とか他人の裁量で自分の行く末が決まることのほうが多いんじゃないかな。人生って博打ですし。
どうしようもないことはどうしようもないのだ。
誰か何かを恨むつもりはまったくないが、ああハズレくじ今引いちゃうんだ…そうか…引き悪いな…とはちょっと思った。ままならないものですね。

何回か言ってることなんですが、ファンが行こうが行くまいが馬も人もがんばるのです。
それでもそこにいたい、というのはわたしのわがままな願いでしかない。
柵の向こうの人馬への想いは、まるで実ることのない片想いだ。
ほんの一瞬、あっ今目が合った?ちょっとふりむいてくれたんじゃない?と感じるときがある。
神様がくれたご褒美のように。
そう感じたくて現地へ行く。
神も仏もないとは思うが、競馬の神様はいる。わたしの中に。
だから祈ることも願うことも信じることもやめない。
いつか必ず特等席に座れるときがくると。
願わくば、それがマイルチャンピオンシップの日であってほしい。