うまいこといえない。

うまいこといえない人がつたないなりに誰かになにかを伝えるための場所。

だけど家族をやってく

家族の事故をきっかけに生き方を変えようと思った。
だけど、わたしが変わっても他の人が変わらないのなら、わたしの努力や気遣いは当たり前のものとしてただ浪費されるだけなのかな。
わたしがつらいときは、誰がわたしに優しくしてくれるのかな。
家族ってなんだろう。
そういう曖昧で答えの出ないことを、このところずっと考えている。

母はたぶんぼけると思う。もともと話を訊かない人ではあったけど、さらに話が噛み合わないこと増えてきた。
それが酒のせいなのか頭のせいなのかはわからないけど、このごろ目に見えて老いてきた。
いま思ってるより早く介護生活がはじまるかもしれない。それが怖い。
わたしはぼけた母を殴ってしまうかもしれない。それがとても怖い。
そうなってしまう前に施設や行政を頼るね、という約束はしてるけれど。

弟の生き方は変わらないだろう。大きな事故をしても変わる様子はない。
男手として頼りになるし信頼もしているけど、私生活では大きな子どものままみたいな人だ。わたしと母が甘やかしすぎてしまった。失敗を悔いたって時間は戻らないし、人間はそう簡単には変わらない。
でも今からでもやりなおそう、変わろう、という話はしてるけれど。

わたしは、母と弟とうまくやっていけるだろうか。
家族をやりながら、苦手な人間をやって、勤め人をしながら、生きていけるだろうか。
だけどわたしがつらいときに助けてくれる人が、はたしているのだろうか。
このあいだ発した「しんどい」というSOSをスルーされてしまった。
ああ誰も訊いてくれないんだな、誰もわたしには優しくしてくれないんだなと、なんだかもう心が折れてしまった。
わたしがみんなに優しくするのは、愛しているからだ。
だけど優しさや気遣いは無限に湧いてくる無償のものじゃない。
わたしだってつらいときは愛する人に優しくしてほしい。
そんなあたりまえのことさえも、言葉にしなきゃ、伝わりませんか。
伝わらないのかあ、ちがう人間だから。
人間って案外鈍いもんね。近ければ近いほど、雑にも鈍くも傲慢にもなれる。
わたしだって、家族を傷つけてるかもしれない。
じゃあ伝えてみようかなあ、この際。

なんだかひどく疲れてしまったから、もうがんばるのはいったんやめて、みんなに弱音と本音を吐いてみようかなと思う。