うまいことはいえないが。

書きたいように書いていたい。自分を救いたい。誰かになにかを伝えたい。

「スルーロマンス」が完結した!

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「真実の愛」を探す物語を真っ向からやりながらも、人が人を好きになるのは理由や理屈や打算ではないという、人が誰かにいちばん言ってほしい極論にも至っていて、誰に対しても「それでいいよ」と寄り添ってくれるお話だった。

はじめはとっつきにくいし文字の情報量が多くて読みにくい、なにより刺されたくないところをグサグサ刺してきて、なんて痛い漫画だと思ったけれど。
いまはとっても、いさぎよくってさわやかな気分。
「ふつうって、人並みってなんだ」「恋人って、交際って、結婚ってなんだ」「女が男を得て、一緒にいるってどういうこと」「ひとりとはどういうこと」。
生きることの何かに悩み迷う女性が最後まで「伴走」すればきっと、読む前よりも軽くなれる。
翠ちゃん、マリちゃん、そして冬野梅子先生、ありがとう。

「人は有用だから好かれるわけでも、欠点があるから嫌われるわけでもない」
「孤独は惨めで高潔だった」
この言葉でわたしの心が泣いた。
結婚も女であることも社会人のふりもうまくできないのなら、せめて才能がほしかった。
そんなことを考えながら、誰ともまじわれない、無能な自分を責めつづけてきた。生きることが苦しかった。
そんな自分を人に赦してもらえたし、自分を赦そうと思えた。
惨めでしかなかったわたしの孤独を高潔と言ってもらえたことが嬉しかった。涙が出る。